はり灸・井穴刺絡・良導絡・気功・吸い玉など手技療法を組み合わせ自律神経のバランス調整を行います
TOP > とんぼ鍼灸院 日記 > 背中の張り (症例から)
50歳半ばの女性です。
超忙しくて仕事中の中腰姿勢で背中から腰に掛けて
張りや痛み等イヤな感じが出ているという。
腰の動診をすると後屈で腰の下部に痛みが出るだけで
他には限局した痛みはない、が全体に重く違和感がある。
腹診をするも圧痛点もないが全体に硬い?感じがする。
中腰での違和感で股関節の前面の筋肉を疑うも異常は感じられない。
考えられる経絡を中心に井穴刺絡をすることにした。
百会、F4F5、F1F6と井穴刺絡をしていくと
お腹に圧痛点が出てきた???
腎、肝、臍のすぐ左に当初なかった痛みと凝りが出現。
F3,F2F6、H6の刺絡をするとその都度圧痛点は改善した。
腰の中腰姿勢でも後屈でも痛みはなくなった。
腰や背中が良くなってくると、側頭部の頭痛が気になる。
百会と目窓の刺絡で頭は軽くなり頭も眼もスッキリ。
細かい物を見る仕事だから、仕上げにこめかみの刺絡をする。
更にはっきり、スッキリでいかに目が疲れていたかが分かる。
お腹の圧痛点がなぜ当初からでなかったのか?
交感神経興奮で身体全体が緊張していて、
筋肉が硬くお腹の反応が分からなかったのではないだろうか。
百会やF4F5の刺絡で交感神経が抑制され圧痛点が分かるようになったのでは。
広範囲の痛みや凝りを伴う症状は交感神経の異常亢進の影響と思えば
先ず、百会やH6F4で交感神経を抑制する。
そして改めて症状を診ていくと言うことが必要かもしれない。