はり灸・井穴刺絡・良導絡・気功・吸い玉など手技療法を組み合わせ自律神経のバランス調整を行います
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右腕が挙がらない
78歳の農家の主婦です。
右腕が水平以上に挙がらなくなって20数年が経ちます。
もう治らないものと諦めていたが近所の人が治ったと聞いて紹介して貰いました。
結婚してからずっと農作業で身体を酷使しています。
2町歩以上の農地で米、野菜、トマトと年中仕事に追われています。
腕が痛くなったのはいつ頃か忘れてしまったが最近夜中に痛みが出てきたそうです。
腕は全方向で痛みが酷くほとんど動きません。
開くと痛い→H2の刺絡で80%まで動きます。
反対の肩へ手を挙げると痛みます→H5の刺絡で指の長さほど手が回ります。
挙上の痛み→H3H4の刺絡で顔の横まで挙がります。
後へ回しての痛み→H1H6の刺絡でほぼ満足に動きます。
H5H4ラインにBCGの大きな傷跡があり端で押さえると痛みが出ます。
傷跡4ヶ所に2~3個の圧痛点が出ました。
それぞれに円皮針を貼ると、挙上と反対側の肩へ回すのに改善があります。
肩周辺の圧痛点にお灸をしても改善はありません。
H1H6,H3H4、H2H5の刺絡を再度行いました。
先ほどより少し改善されて腕の動きも大きくなりました。
我慢強い方で痛みに対しては余り口にしません。
動きが大きくなったことで「もう大丈夫だ」と言われますが痛みは未だあります。
これ以上の刺激は負担になると思って今日はここまでにしました。
腕の傷跡、手の指や甲の圧痛点、肩や首の圧痛など
次回から順に調べていくことにしました。
20年以上前からの可動制限が完璧ではないものの、大きく変わったことで
患者さんも井穴刺絡に期待していただいています。
痛みがなく生活に支障のないように動くよう改善したいと考えています。